25番刺繍糸の扱い方・刺繍初心者さんが刺し始める前に知っておきたいこと
刺繍初心者さんが「刺繍してみよう!」と思った時に、疑問に感じることの1つ、刺繍糸の扱い方。最もポピュラーな25番刺繍糸は、ポピュラーなのにどう扱っていいのか、初めて刺繍糸を触る方にはわかりにくい。
色々な方法があるにしても、刺繍を始めるために、方法を1つ、きちんと知っておきたいものです。
25番刺繍糸の1つの束は 8mあり、そのまま使うことはありません。8mの刺繍糸のどこをどうすればいいのか、長さはどのくらいで切ればいいのか、刺繍糸の扱い方を覚え、楽しい刺繍時間を始めましょう。
長さは?刺繍糸の扱い方で、知っておきたいあなたのベスト
ここに、2つの方法をご紹介します。
保管場所や、扱いやすさなどを考えて、好みの方法を見つけてくださいね。
1つ目の方法
絡まないように糸端を取り出し、使いやすい長さに切ります。
約60センチが使いやすい長さだと言われています。ですが、わざわざ定規を持ってきて、長さをはかる必要はありません。約60センチは片腕の長さが目安です。
つまり、あなたの片腕の長さが、あなたにとって作業しやすい長さということ。作業しやすい長さは人それぞれ違うもの。まずは自分の片腕の長さ分の刺繍糸を切りましょう。
2つ目の方法
まとまっている刺繍糸を、一度全部伸ばします。
糸端と糸端を合わせて半分に折ったら、さらに半分におります。最後に3等分。両端の輪になっている糸を切ると、長さは約60センチになっています。
切った刺繍糸はタグに通すか、緩く三つ編みをして保管します。
*糸は繊細です、なるべく手で触る回数が少ないことが、理想的な刺繍糸の扱い方です。
刺繍糸の扱い方・豆知識
刺繍糸の扱い方で頭の片隅にあるといいこと
短く切った場合
あっという間に刺し終わるので、何度も糸を変える
布を通る回数が少ないので、糸の艶が保たれる
長く切った場合
絡みやすい
何度も布を通るので、糸の艶が失われやすい
刺繍糸の扱い方の前にまず「束の扱い方」
約60センチに切ったあと、そのまま刺繍針には通しません。1〜6本指定本数(好みの本数)を取り出して刺繍針に通します。この指定本数を取り出す方法は、25番刺繍糸を扱い方の中でとても重要です!
糸の端を軽くバラして、束をしっかり抑えます。押さえた手と反対側の手で1本だけを取り出します。必要本数取り出して揃えます。
2本どりだからといって、刺繍糸を2本同時に取り出すことはしません。本数にかかわらず、1本ずつ取り出します。
それには大事な理由があります。
1本ずつ取り出す:刺繍糸の扱い方のカギは「より」
25番刺繍糸は、6本の細い糸が緩くよってあります。(少し回転がかかって1本の束になっているのです)6本どりで刺繍するからといって、そのまま刺繍針に通して刺し始めると「より」がかかったままになります。
刺繍は糸の質感がそのまま作品に反映されるので、なんだかモヤッとした仕上がりになる。一生懸命刺繍しても、これではちょっと残念な仕上がりですよね。
モヤッとした仕上がりを避けるためにも、刺繍糸は指定本数を1本ずつ取り出しましょう。取り出した指定本数の糸端を揃えたら、モヤッとの原因になる「より」を優しくとってあげます。
この時に手で触りすぎるのは厳禁です。刺繍する前から、糸の艶をなくしてまうことになります。優しく丁寧によりをとってあげましょう。
動画で解説:刺繍糸の扱い方
ここまで文字で説明しましたが、動画をみながら振り返ると、スッと納得できるかも。ぜひ、下の動画を参考にしてくださいね。
糸の長さを決めるところから、1本ずつ取り出すところまでの「刺繍糸の扱い方」を1つの動画にまとめました。
刺繍糸の扱い方に待っている難関「針に糸を通す」
1つの束から、長さ約60センチ。1本ずつ刺繍糸を取り出して、指定本数揃えてよりをとる。覚えてしまえば、難しことではない「刺繍糸の扱い方」ですが、糸を針に通さなければ刺繍はできません。
糸端を揃えたから、その端を、適合する刺繍針の針穴に通しますか?
時々成功するかもしれませんが、ちょっと精神統一が必要かも…。ほとんどの確率で糸を通すことはできないと思います。
針穴に糸が通らないからといって、針の号数を変える方もいらっしゃるかもしれません。針の号数を小さくすれば、針穴が大きくなるので、糸は通る確率がグッと上がります。ですが、あまりお勧めできません。
針の号数の選び方・考え方は、こちらのブログ
糸が針穴に通らないと思ったら、まずはお手元にある糸通しを使いましょう。
糸通しは、一般的なお裁縫グッツに入ってるものでも用を足してくれますが、刺繍糸専用の糸通しがあります。その名もエンブロイダリースレダー。
下の写真で、上が、縫い糸用の糸通し、下が、刺繍糸用の糸通し。
刺繍糸専用の糸通しは、とても使いやすいので、1つ持っておくと便利です。ただし糸通しは消耗品。丁寧に優しく扱って、少しでも長く愛用してあげましょう。
あっと驚く!刺繍糸の扱い方をマスター「My糸通し」
糸が針穴に通らない…。糸通しがない…。となったら、刺繍を始めることができません。
でも刺繍したいですよね。
そんな時、糸通しも、精神統一もいらない、人に話したくなる糸の通し方があります。あなたの指が、刺繍糸を針穴にスッと通すお道具に変身するので、何かものを用意する必要はありません。覚えておくと、毛糸をとじ針に通す時も同じことができるので、編み物をする方にもお勧めです。
「My糸通し」のやり方
- 針を持った手と反対側の手で、針に糸をかけて、糸を半分におります。
- 針穴の方に寄せて糸をかけるとあとで扱いやすいです
- 針と糸をしっかりと指先で抑え、抑えた手と反対側の手で、針を抜きます。
- 糸を抑えている指先で、糸をぺたんこに潰します。
- 半分に折って潰した糸を針穴が迎えに行くと、スッと針穴に糸が入り、刺繍糸を通すことができます。
動画で解説:人に話したくなる刺繍糸の扱い方
↑の文字で説明した、糸の通し方を動画にしました。下記の動画を参考にして、チャレンジしてみてください。ここまでできたら、「刺繍糸の扱い方を知っています!」と胸を張って歩けます。
刺繍糸の扱い方〜まとめ〜
これから刺繍を始めるなら知っておきたい刺繍糸の扱い方をご紹介しましたが、いかがでしたか?
- 知っていることも、そうだったのかと驚くこともあったと思いますが、大切なことは
- 扱いやすい長さを知る
- 1本ずつ取り出す
- 糸を触りすぎない
- よりをとってから刺繍を始める
- あなたの指はMy糸通し
などありますが、刺繍糸の扱い方は、刺繍糸のことをよく知って、優しく丁寧に扱うことです。その扱い方が、綺麗な刺繍につながります。
最後にプラスα
25番刺繍糸と言っても、色だけではなく質感も色々あり、扱いにくいものもあります。また、刺繍糸は、25番刺繍糸だけではありません。5番・8番と太さの違う刺繍糸があります。
少し扱い方が変わりますが、基本は一緒。優しく丁寧に扱ってあげましょう。刺繍糸の扱い方をマスターして、ちくちく楽しい刺繍時間を過ごしてくださいね!