「刺繍」目線で選ぶ、チャコペン
刺繍をするなら、チャコペンは、ポイントを押さえて使い分けるのがお勧めです。洋裁をされる方には必需品ですが、洋裁とはちょっと違う視点で、刺繍時間を快適にするお勧めのチャコペンを紹介します。
チャコペンとは?
裁縫をする時に、布に印をつける道具です。洋裁で、切ったり、縫ったりする線を、型紙に沿って描く時に使います。
- 刺繍の時は、布に直接図案を描く。
- チャコペーパーで写した図案の線が、薄かった時、部分的に補う。
など色々な場面で使います。
ポイントを押さえていくつか持っていると、使い分けることができて、刺繍時間がより快適になります。とは言うものの、チョコペンを選ぶとなると、一言にチャコペンと言っても、色々な種類があることに驚かされます。刺繍時間を快適にするために、お勧めのチャコペンをご紹介します。
チャコペンは代用はできる?
その前に、「チャコペンは持っていないとダメですか?」そんな質問をいただくことがあります。
・鉛筆タイプがあるなら鉛筆で描いて、消す
・熱で消えるフリクションで描いて、アイロンで消す
これが、チャコペンの代用品に名が上がる、2つ。結論を先に言ってしまうと、お勧めしません。
理由は、鉛筆タイプを消す際に布に負担がかかる上、綺麗に消えるとは限りません。フリクションの場合、熱で色は消えますが、透明のインクが残り、角度などの条件によっては、消した後が光って目立ちます。
刺繍の場合は、作品の表にくる面に線を描きますので
- 描きやすい
- 見やすい
- 綺麗に消える
の3点は抑えておきたいポイントです。
描きやすいチャコペン
細い線が描けるチャコペン
細かい刺繍図案はもちろんですが、図案の線は細い方が好ましいです。直接チャコペンで描く場合も、消えかけて書き足す場合も、細いチャコペンなら安心して使えます。細かな図案の書き込みにぴったりな、極細タイプと描いてある通りチャコパーアーチストはお勧めです。
線が見やすいチャコペン
濃い色の布にお勧めのチャコペン
手で触っても消えにくく、1度描いたら書き足すことなく進むことができると、刺繍に集中できてとても快適です。
はっきりした、白い線が描けるアイロンチャコペンシル線を引いてすぐは色がな、始めて使う方はびっくりしますが、少し時間がたつと白い線が浮き上がってきます。
刺繍しにくいと言われる、濃い色の布で、ストレスなく刺繍できます。
薄い色の布におすすめのチャコペン
図案写しマーカーは、ササッと書いても水色の線がはっきりと見えます。ペン先が両端にある場合、インクタンクが1つのものがほとんどですが、それぞれにインクタンクある珍しいタイプです。
綺麗に消せるチャコペン
実は「線が見やすいチャコペン」として紹介したものと同じ2種類が、「綺麗に消せるチャコペン」としてもお勧めです。
理由をご紹介します。
アイロンで消えるチャコペン
色は白のみですが、とても優秀なアイロンチャコペンシル。描いた線がアイロンの熱でサッと消えます。しっかり熱をあてると、綺麗に消えてくれるので、安心して使えます。わざわざ消すというよりも、刺繍後のアイロン掛けで線が消えてくれるので、とても効率的ですよね。
水でサッと消えるチャコペン
図案写しマーカーは、霧吹きで水を掛けてもにじむことなく、驚くほど綺麗にサッと消えます。
(余談ですが…綺麗に消えることで、セットで使うととても便利な《ムーンベール》も、再利用が可能です。)
図案写しに便利なチャコペーパー?チャコペンが紙?
チャコペーパーとは、チャコペーパー株式会社さんのチャコペーパーというbです。
同じ使い方をする、クローバー株式会社さんのチャコピーという商品もあります。
使っている方や手芸店に行ったら、「チャコペーパーはどこですか?」と聞くと欲しいものが伝わります。そのくらいお道具の名前のように商品名が知れ渡っています。(ちょっと余談ですが…)
チャコペーパーは、チャコのインクがついた紙で、【チャコペンが紙状になったもの】というとイメージしやすいでしょうか。
洋裁をされる方は、布の上にチャコペーパーを置き、その上に型紙を置いて、ルレットというお道具でなぞって線を引きます。
これは、刺繍図案を写す時にも同じように使うことができます。布の上にチャコペーパーを置き、その上に図案を置いて、トレーサーという道具でなぞります。ボールペンで線を引くように、サラッとなぞると、全く線が写らないので、かなり強めの力でなぞります。
乾燥しないように気をつけると、何度か繰り返し使うことができます。
ただ、トレーサーで力を入れてなぞると、1度写しただけで紙の図案が破けてしまうことがあります。図案を何度か繰り返し使いたいときは、ビニールを1枚図案の上に置いた上から、トレーサーでなぞりましょう。紙が破けにくいのでおすすめです。
力を使わず図案が写せるチャコペン
「線が見やすいチャコペン」「綺麗に消せるチャコペン」でも紹介しましたが、図案写しマーカーの本来の使い方は、ムーンベールと合わせて使い、その名の通り図案を写す道具です。力要らずで、図案が破けることがなく繰り返し使うことができます。
使い方は、紙に図案を書いたら、図案の上にムーンベールを置き、図案写しマーカーでなぞります。図案が写ったムーンベールを布の上に置いて、ゆっくり図案写しマーカーでなぞります。これで図案が写るので、力要らず。
同じ図案を繰り返し写す方や、力を入れずに図案を写したい方におすすめの方法です。
ムーンベールは、繰り返し使えます。
不要になった図案は水をかけると消えるので、乾かしたら他の図案を書くことが可能です。
布に合わせたチャコペンの色選び
黒や紺、濃い赤などの布には、白。薄い色の布には、水色やピンク。2色以上、揃えておくのがお勧めです。
チャコペンの線の消し方
それぞれのチャコペンによって、線の消し方が異なります。
購入するときはもちろん、使う時にも確認してから作業しましょう。
注意したいことは、水で消えると書いてある場合、水分を全体に吹きかけてしまうと、チャコペンの色が広がってしまうことがあります。
一度広がってしまうと、布全体の色が変わり、落とすのが難しくなるので、目立たなところで確認することをお勧めします。丁寧に水を含ませた布や綿棒で、線を拭き取るのが安全です。
まとめ
チャコペン選びは
- 描きやすい
- 見やすい
- 綺麗に消える
の3点が重要です。さらに、
- 消し方
も確認してから購入しましょう。
プラスα
時間が経つと消えるタイプのチャコペンは、刺繍図案を写す時には、不向きです。刺繍している途中に、せっかく書いた図案が消えてしまいます。刺繍に合ったチャコペンを選んで、ちくちく楽しい刺繍時間を過ごしてくださいね!