かぎ針編み《ネットバッグ》の作り方:初心者向け
1本の針と、糸があれば始められるかぎ針編み。年齢関係なく、長く楽しめるハンドメイドです。せっかく始めるのなら、日常で使うもの作ってみませんか?
使えるものを作ることで、作る楽しみのほかにも、使う楽しみがあります。その2つの楽しみを体験できる1つのアイテムとして、今回は、《ネットバッグ》の作り方をご紹介したいと思います。
作りやすく、使いやすいアイテムです。編み物のバッグは、頼りなく感じる方もいるかもしれませんが、工夫次第で丈夫になるので、その方法もご紹介していきたいと思います。
《かぎ針編みを始めたばかりの初心者さん》もチャレンジできるように、【くさり編み】と【細編み】と、【長編み】をちょっとだけ使います。ぜひ、チャレンジしてみてください。
ネットバッグを作るときに必要な材料と道具
ネットバッグを編む時の糸は、アクリル毛糸がおすすめです。かぎ針の号数は、糸のラベルに書いてある号数の、1番細い針を使うといいと思いますよ。ふわふわの編み上がりというよりも、しっかりときつめに編みたいことが理由です。
繊細なイメージのバッグにしたいのであれば、細い糸を使われるといいと思います。(軽いものだけ入れるバッグとして)デザイン重視で細い糸を使うけれど、重いものも入れたい!という方、は最後に丈夫にする方法をご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
今回使用するのは、
- かぎ針:8号
- 糸:ハマナカボニーというアクリル毛糸
- とじ針
です。
初心者さん向きレシピとして、今回は、丈夫で太めの糸を選びました。ハマナカボニーの適合針は、7.5号ですが、今回は、8号を使用しています。私の編み地はきつめなので、適合針より、少し太い針で編みましたが、ふわふわにならずしっかり編めました。編み地がゆるいタイプと自覚されている方は、針の号数を変更してみてください。
糸の使用量は、本体:2玉で、持ち手分がもう少し必要でした。2玉で終わらせたい場合、持ち手を先に編んで、本体の段数を調整してみてはいかがでしょうか?
ネットバッグで使う基本の編み方
ほぼ【くさり編み】と【細編み】の2つの編み方だけで、完成します。ほんの少し、長編みがでてきます。
初めてかぎ針編みをされる方は、下記の動画で、練習をしてみてください。
くさり編み
引っ掛けて輪の中を引き抜く動きで、くさり編み1目ができます。
細編み
編み付ける位置に針を入れて、糸を1本つれてくる。針に2本の糸がかかったところで、高さを揃えて糸を引っ掛け、針にかかっている糸を2本同時に引き抜く動きで、細編みが1目編めます。
長編み
糸を引っ掛けて、編み付ける位置に針を入れて、糸を1本連れてくる。針に3本の糸がかかったら、引っ掛けて2本抜く、引っ掛けて2本抜く動きで、長編み1目が編めます。
ネットバッグのパターン
かぎ針編みで作るネットバッグは大きく分けて、中心から編み進める輪の作り目で作るパターンと、くさり編みの作り目で底が真っ直ぐのパターンの2種類があります。
色々なものを入れる可能性がある場合、輪の作り目で編み始めると、形が自由で使いやすいと思います。
くさり編みの作り目で、そこが真っ直ぐなパターンは、四角いものを入れる可能性が高かったり、形が決まっている方が持ちやすかったり、コンパクトさを必要とせず、常時使うバッグとしてお勧めしたいパターンです。
また、柔らかい糸で編むと、使わないときにクシュっと、ひとまとめにしやすくなります。
かぎ針編みで作るネットバッグで底が真っ直ぐなタイプ
今回作り方をご紹介するのは、くさり編みの作り目で作る《底が真っ直ぐのネットバッグ》です。とじはぎ(編み地同士を繋ぐこと)なしで、編み方は、ほぼ【くさり編み】と【細編み】だけのシンプルなものです。(【長編み】をほんの少し使います。)
1から説明をしていきますので、ぜひ、一緒に編んでみてください。
仕上がりサイズは、約W27cm×約H32cmです。(持ち手は別で、50cmです)
底が真っ直ぐなネットバッグの作り方
編み始め
- くさり編み30目
この時、最初と最後のくさり編みの裏山に印をつけておくとわかりやすいと思います。(印はあると便利なので、事務用クリップでも、安全ピンでも代用できるものがあれば、利用してください。)
- 立ち上がりのくさり編み1目
- 1本ずつを拾って細編みで一周細編みを編む(合計60目)
細編み1目を編んだところに、印をつけました。
1段目の半分を編み終わったところです。
1段目の半分を編み終えたところで、ここから反対側に進みます。
1段目の後半を編み始めたところ。くさり編みを追加したり、目数を増やさずに一気にくさり編み半分の反対側を拾います。この時、最初につけてた印があると、編み付ける位置を確認しやすいです。
1段目の細編みを一周編み終えたところ。
引き抜き位置です。1段目の1番最初の細編みの頭に針を入れて、引き抜きます
引き抜き終わったところです。
2段目以降は、1番最初の細編みの頭に、印を移動していくと、わかりやすいと思います。
- 段毎に引き抜きと、立ち上がりのくさり編みをして、細編みを5段編みます。
細編みを5段編み終わると、下記の写真のようになります。
ネット編み
- 立ち上がりのくさり編み1目
- 細編み1目
- 印を移動する。
- くさり編み5目
- 2目あけて隣に、細編み1目
- くさり編み5目と、2目あけて細編み1目を繰り返す
- 段の最後は、細編み2目と長編みで、段の始めの細編みの頭と繋ぎます
ネット編みを1段編み終わったところ。
ネット編みが2段目以降になったら、立ち上がりのくさり編み1目の後の細編みは、ループをまるっと拾って編みます。
細編み5段と、ネット編み5段の、合計10段編み終わったところです。
ネット編みを22段、合計27段まで編み進めます。
バッグの上部
ネット編み22段、合計27段まで、編み終わったところ。
- くさり編みのところに細編み2目
- 間にくさり編み1目
上部の細編み1段編み終わったところ
- ネット編みよりも上に細編みを5段編む
本体を編み終えたら、持ち手を編みます。
持ち手
最初と最後の糸は、本体に取り付ける時に使いたいので、長めに残しておきます。
- 作り目60目
- 細編み2段
持ち手を2本編みます。
ネットバッグの仕上げ
編み始めや、編み終わりの糸を、とじ針で糸処理をして、持ち手を縫い付けます。
持ち手の付け方
その後、編んだ本体部分と、持ち手を繋げます。共糸(編んでいる糸と同じ糸)を使ってとじ針で閉じる方法が1番シンプルで失敗がなく、わかりやすいと思います。その他に、
- 編み地同士をミシンで、縫い合わせる
- かぎ針を使って、編んで繋げる
など、方法がありますが、今回は共糸を使って、とじ針でつなげます。
持ち手を縫い付ける位置を決めたら、クリップで固定します。
内側に少し重ねました。
とじ針で縫い付けて、持ち手がつきました。スチームアイロンを当てて、整えたら、完成です!
オリジナリティを出すためのアレンジ
シンプルすぎて、ちょっと物足りないと思う方がいらしたら、細編みの部分だけ、糸の色を変えると、それだけで印象が変わるので、おすすめです。また、ネット編みの部分だけ、グラデーションのかかった糸を使ってもとっても可愛いですよ。
お裁縫をされる方でしたら、内布を作って布の色とのコントラストを楽しんでください。目数や段数を変えて、縦横の比率を楽しむのもいいですね。糸の太さを変えるだけでも、仕上がりの印象は大きく変わりますので、お家に眠っている《あまり糸》を集めてみてもいいかもしれません。
かぎ針編みでも丈夫なネットバッグにする方法
既製品を内布として使うと、使いやすくて、丈夫なネットバッグが作れます。
今回は、無印良品のエコバッグ(横約27cm×高さ約31cm(持ち手の長さ:約50センチは別))の大きさとほぼ同じサイズで完成しています。
- 手縫い
- ミシン
- 布用ボンド
と縫い付け方は、どの方法を選んでもいいと思います。
内布の取り付け手順
まず、編み地にスチームアイロンを当て、ビシッと形を整えておきます。
持ち手と、本体を縫い付ける前に、持ち手だけ先に内布につけると、バランスが取りやすいです。その後に、本体を内布に付けます。編み地本体と、編み地の持ち手だけを繋がなくても、内布で繋がるので、バランスよく形が整いやすいです。
編み地と、内布の口部分を合わせます。クリップや安全ピンなどで、固定しましょう。その後の作業がやりやすくなります。内布の持ち手は、本体にしっかり縫い付けてあるので、編み地の持ち手は飾りをつける感覚で、大丈夫です。縫い付けたら、完成です!
《ネットバッグ》作り方のまとめ
使う編み方は、【くさり編み】と【細編み】とほんの少しの【長編み】です。バッグの底になる部分から、編み始めます。本体と持ち手を別に編んでから、共糸でとじ針を使って、持ち手を縫い付けます。
必要であれば、その後に《無印良品》のエコバッグを利用して、丈夫さを足します。ぜひ、参考にして、ネットバッグを作ってみてください。