細編みの編み方
かぎ針編みの《基本の編み方》の1つ、細編み。お教室のオリジナルカリキュラム《かぎ針編み初めてさんのためのBasic Lesson》では、2つ目の課題です。【ヘアゴム】、または、【優しいピンクッション】が細編みだけで完成します。(下記サンプル写真)
どちらも、くさり編みの作り目から、平面を編みます。その時に、生徒さんがつまずくポイントになる部分を含めて、『細編みの編み方』をこのブログでお話していきたいと思います。ぜひ、最後までご覧になってください。
細編みの前に作り目でつまづく
かぎ針編みで、平面を編む時に必要な【くさり編みの作り目】ですが、ここはすでにつまずきポイントです。きつい【くさり編み】は、編み付けにくく、編み上がった時に、作り目だけきゅっと小さくなり、見た目が悪くなります。レッスンでは、1つ目の課題を《くさり編み》にしていて、ゆるく編むことの練習をしていただくのですが、【平面を編む時の作り目】でつまずくことが理由です。
どのくらいの大きさで、作り目のくさり編みを編んだらいいの?という疑問が湧いてくると思うのですが、糸の太さによっても違うので、「〇〇㎝」という答え方はできません。ただ、編んだくさり編みを見た時に、糸と糸の間にゆとりは必須です。ピタッとした感じで編み上がっていたら、きついです。レッスンの中では、生徒さんの編み地を見て、『今のくさり編みより、1,5倍くらいの大きさ!』という感じで、必要な大きさをお伝えしています。
細編み1段目:裏山を拾う編み方
くさり編みの作り目で始まるレシピで、特に指定がない場合は、裏山を拾います。細編みの場合は、1番最初の裏山です。ここが、悩ましい。作り目の他にも、【立ち上がりのくさり編み】が必要なのですが、立ち上がりの【くさり編み】を忘れてしまったり、【編み始めの位置】がわからなくなったりします。【作り目のくさり編み】と、【立ち上がりのくさり編み】は、同じくさり編みですが、役割が違います。【立ち上がりのくさり編み】のことについては、こちらの記事でお話ししています。
下記の写真は、くさり編みの裏側、つまり、裏山を写しています。ちなみに、くさり編みの表側は、Vの字が並んだように見えます。
くさり編みの作り目5目で、説明をします。下の写真は、作り目5目と、立ち上がりのくさり編み1目です。
さらに、下の写真で、裏山の位置を確認していきましょう。
- 針が入っているところは、最初の編み付け位置
- 白い矢印は、これから編む4目分の裏山
- 赤い矢印の指す糸の下に、立ち上がりのくさり編みの裏山が隠れている
裏山に入れた針で、赤矢印の糸を引っ掛けて、潜らせて連れてきます。そうすると、下記の写真のように、針に2本の糸がかかった状態になります。2本の糸の高さを揃えてから、さらに赤い矢印の糸を引っ掛けて、針にかかっている糸を2本同時に潜らせて、引き抜きます。
引き抜いた後が、下記の写真で、細編み1目が編めました。この後は、裏山に針を入れて、2目めを編んでいきます。ここで注意したいことは、【立ち上がりのくさり編み】は、各段の最初だけです。細編み1目に対してくさり編み1目は必要ないので、気をつけましょう。
裏山を拾って編み進め、1段目が編み終わったところが、下記の写真です。
細編みの2段目以降
今度は、2段目に進みます。1段目が終わったら、2段目の【立ち上がりのくさり編み】1目を編みます。
その後、編み地を時計と反対周りに回転させます。下記の写真は、回転させた後の状態です。
2段目以降の、細編み1目めを編む場所を探す時は、編み地を上から見てみましょう。下記の写真は、2段目の編み付ける位置の5目分で、赤い矢印は、1目を編み付ける位置です。
自分とは反対側に、横になったVの字が並んでいます。このVの字の、2本の糸を拾って編みつけていくのですが、最初に編み付けるのは、針に1番近いところにあるVの字です。同じくVの字に見える立ち上がりのくさり編みは、流石に編み付けられる位置にないので、間違いにくいと思いますが、左隣の2目めに編んでしまって、1段分の目数が1目減ってしまうことがよくあります。
1目めを編み付ける位置に針を入れたところが、下記の写真です。
横向きのVの字を拾って、2段目を編み終えたところが、下記の写真です。
細編みの編み地の幅をチェック
2段以上編んだ時に、編み地の横幅を気にしてあげましょう。作り目がきついと、下の部分だけきゅっと詰まってしまいます。同じ幅で進めるような作り目を目指します。
きつい作り目だけが、バランスを崩すわけではありません。まれに、すごくゆるく編む方がいらっしゃいますが、その場合も、作り目の部分だけが広がってしまい、編み地とのバランスが崩れます。たくさん編んでいく中で、ご自身が持っている、編み地の個性を理解してあげると、どう対処したらいいかが見えてくると思いますよ。